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INTERVIEW
2024.01.15

デジタルハリウッドSTUDIOで得た、スキル以上の収穫

──ともに働く、ママクリエイターたちの出会い
「Job by 美術手帖」×「デジタルハリウッド」のコラボ連載企画「キャリアデザイン・プロジェクト」の第1弾。キャリア・ウーマンとして10年以上の経験のある宮原由紀さんは、育休を期にWebや動画について学べるスクール「デジタルハリウッドSTUDIO」に入学し、その後独立。「独立するつもりはなかった」と言うものの、今や会社を立ち上げ、性教育の専門サイト「命育(めいいく)」(https://meiiku.com/)を発足している。今回、宮原さんが会社員を辞めて独立した経緯について話を伺った。

仲間が必死に学ぶ姿勢に影響を受け、独立の道へ

──デジタルハリウッドSTUDIOに入学した当初は、どのようなお仕事をしていたんですか?

新卒のときは、リクルートで営業兼企画の仕事をしていました。その後、エンターテインメント企業ではディレクション、編集、営業として、ウェブサイトや新規事業の立ち上げを。デジタルハリウッドSTUDIOに入学したのは2017年ですが、そのときはAmazonにいて、広告事業の営業兼ディレクターをしていました。これまで総じてプロデュースやディレクションの仕事が主でしたが、3人目を出産後の育休中に何かを学びたいと思い、STUDIOウェブデザインを選んだのです。

──何故ウェブデザインにされたのですか?

ディレクターとしてメディアの仕事をしていると、デザイナーさんと衝突したり意見が伝わらなかったり無理をお願いしすぎたりと、フラストレーションがたまることがあったりしたので、自分でデザインを学んでおくとコミュニケーションが円滑になり、やれる仕事の幅も広がるかなって思ったのが一つ。もう一つはもともとデザインが好きだったというのもあって、自分にできるかわからないけれどこれが最後のチャンスだと思ったので、この機会にまとめて勉強することにしました。

──デジタルハリウッドSTUDIOを卒業後、なぜAmazonに残らず独立しようと思ったのですか?

育休後、半年ほどはAmazonで復職したのですが、卒業が近づくにつれて独立したいなとどんどん思うようになっていました。私の通っていた「主婦・ママクラス」では、私以外の人は結婚や出産を機に離職されて何か手に職つけたいと通っている人がほとんどで、職への意欲がすごくあったんです。育休中ののほほんとした立場で勉強している自分と違って、その崖っぷち感が刺激になって、そういう人たちと勉強していくうちに、自分もチャレンジしてみてもいいのかなと思うようになりました。主人からも、背中を押されて独立を決めました。

──独立されてからは、具体的にどのようなお仕事をされていたんですか?

いま関わっているウェブサイトの立ち上げが準備段階に入ったのを機にAmazonを退職し、しばらくはウェブのコンサルティングやディレクションの仕事をメインにしていました。ウェブサイトを運営している企業などに事業開発のサポートとしてアドバイスをしたり、自分自身もデザインの一部をつくったりもしていました。

ベビーやママ向けヨガサロンや、海外情報を扱うメディア、事業創生企業のコーポレートサイトなどは、ウェブサイトだけでなく中のインフォ・グラフィックスやアイコンなどを、前述の命育のチームメンバーとチームランスで制作したりしました。他には女性のライフ・キャリアを支援する「LiB」の新規事業、「Ptismy」(https://prismy.jp/)を、ディレクションしていました。

 
 
 
 
 

株式会社リブがはじめた新規サービス「Prismy」

──その後、性教育を扱うウェブサイト「命育」の立ち上げをされたわけですが、きっかけは何だったのでしょうか?

「命育」は主にデジタルハリウッドSTUDIOで同じクラスだったメンバーで制作・運営しています。卒業の頃には、性教育を発信するサイトをつくろうというのは決まってました。メンバーの一人がかつて中学の保健体育の教師で、性教育を中学校で教えていたんです。学校で教えるのは非常に難しいらしく、でも家庭でやってもらうにも性教育の情報って当時は全然なかったので、じゃあ自分たちでやろうよ、ということになりました。しかし特殊なテーマなので、監修者との連携やコンテンツづくりは難航しました。2018年の9月にクラウドファンディングで目標金額約100万円を調達(121%達成)し、それを元に制作に入り、2019年3月にオープンしました。

性教育を扱うウェブサイト「命育」

デジタルハリウッドSTUDIOで得た、人との出会い・つながり

──ウェブデザインの学びは、いま、どういう風に役立っていらっしゃいますか?

技術面で言うと、もともとディレクションだけだったのが、自分でコードを書いたりデザインもある程度まではできるようになったりしたので、人にお願いするときもかなり効率は上がりました。

しかしいちばん大きかったのは、一緒にサイト運営をしたりチームを組んだりする仲間が見つかったことですね。デジタルハリウッドSTUDIOに行かなければこういう働き方も思いつかなかったし、メンバーとも出会えなかったです。

──“人”の収穫が大きかったんですね。

私の通っていた主婦ママのコースは、クラスによっても異なるようですが、かなりスパルタのクラスでした。大変でしたが、それによって実際に働くうえでのリズムも学ぶことができましたし、そこを卒業しているデザイナーなら、初対面でも信頼して仕事をお願いできます。あのクラス卒業した人なら逃げ出さないなって。デザイナーの仕事ってスキルも大事ですけど、そういうフリーランスだからこその信頼というのは、重要になってくると思います。

──他の学校ではなく、デジタルハリウッドSTUDIOだからこそのメリットは何かでしょうか?

最初の授業で先生が「卒業するには、いかにこの授業に集中するかに尽きます」っておっしゃっていたんです。その時、「先生の言っていることは本当だから、すべてを費やすぐらい集中しないと無駄になってしまう」って思って、家族にも協力してもらいました。クラスの人たちもみんな子育てをしていたので家族の協力を得ないとできなかったですし、働いていない人は家計から授業料を出してもらうために必死に説得していたので、なんとしてでも身につけなければ、とみんな必死でやっていました。そうした環境で学べたからこそ、スキルをモノにできたと思います。

性教育はセンシティブな内容。だからこそ、多角的視点で紹介していきたい

──今後の目標はありますか?

まず「命育」のより一層の充実ですね。11月にサイトをリニューアルして、ユーザー課金を始めました。これまではメンバー全員がプロボノ参加だったので、マイペースに情報を一方的に発信するだけで、ユーザーに悩みを投稿されてもほとんどレスポンスできない状態だったんです。多様な保護者の性教育の悩みに対応できるよう、お悩みQ&Aのアーカイブをつくりたいと思い、まずは監修者に答えてもらった回答約300本を掲載します。また、有料会員のユーザー同士が悩みや疑問を共有できる掲示板もオープンさせました。

また、今後、学校にも働きかけていきたいな、と思います。デジタルコンテンツとして「命育」を学校に利用してもらったり、学校用に性教育の教材をつくったり。これは、元中学校保健体育教師だったメンバーが、サイトオープン時から思い続けていることです。

「アートで考えるLGBT」というコンテンツも構想しています。一見異なるテーマだけど実はLGBTを扱っているもの、という作品を「命育」で解説していく予定です。実際に、ニューヨークのメトロポリタン美術館でガイドツアーをされている方に協力いただき、いま少しずつ集めていますが、より広い視点、グローバルな視点から性教育を紹介していきたいなと思っています。

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  • 宮原由紀

    「命育プロジェクト」代表。Webディレクター。デジタルハリウッドSTUDIO渋谷の主婦・ママクラスを修了。新卒でリクルートに入社後、メディア・エンタメ業界にて、営業・事業開発・PRとして約15年以上携わる。3児の母であり、第3子の育休中にデジタルハリウッドにてWeb制作スキルを学ぶ。現在は、Siblings合同会社のCEOとして経営をしながら、「命育プロジェクト」の代表を務める。