アートとデザイン業界で働きたい方のための求人情報

Column

アーティスト鈴木康広×福永紙工のコラボ商品発売

SHARE ON

葉っぱの表と裏に開いた目と閉じた目が描かれており、空に舞わせるとそれがくるくると回転してまるで目がまばたきしているように見える「まばたきの葉」。アーティスト・鈴木康広さんの作品だ。鈴木さんは、見立ての天才だ。ニュートンが重力を発見したりんごというモチーフと、自身の得意な遊びだったけん玉が気付かせてくれた重力を重ね合わせた「りんごのけん玉」という作品を作ったり、ファスナーが開く様子と水面を走り抜ける船が描く波紋を重ね合わせ「ファスナーの船」という作品を作ったり、そこらへんに落ちている石ころから宇宙の彼方を想像するような見事なイメージの飛躍で作品作りを行っている。


そんな鈴木さんが、福永紙工とコラボレーションをして、新たなプロダクトを発表した。これは面白くないわけがない。アートワークやアイデアは鈴木康広さん、商品の監修とグラフィックデザインは有山達也さんが担当した。


「MABATAKI NOTE」798円(税込)


鈴木さんが長年愛用し、通算200冊以上も保有しているツバメノートをベースにしたノート。ページに罫線はなく、4ページごとに、とても薄いグレーで印刷された鈴木さんのスケッチが登場する。ノートを書いている時に、ふとしたタイミングで出会うスケッチによって、思考が化学変化を起こす。これは、単なる挿し絵ではない、思考を手助けする罫線のような役割を果たしてくれるかもしれない。

(こちらが中身に印刷されたスケッチ、さりげない)




「紙の葉」1,050円(税込)

筒型の容器に入れられたのは、その名の通り紙で出来ている葉っぱだ。この葉っぱは桜の葉脈から型を取り、エンボス加工されている。サイズも大小さまざま入っており、葉脈だけではなく、虫食いや千切れなどがすべて忠実に再現されている。筒型の容器に入れることで少し丸まってしまうのも、葉っぱらしい形を演出するアイデアのひとつなのだろう。気が利いている。


葉っぱ1枚1枚はこんな感じ。手紙に添えて封筒に入れたり、メモ用紙として使ったりというのが普通の使い方だろうが、何かこの葉を使った素敵なアイデアがあったら教えて欲しいところだ。




鈴木さんが学生の頃から取り組んでいた作品に、パラパラマンガというメディアがある。教科書の隅に絵が動く様子を描いてパラパラとめくった記憶はないだろうか。鈴木さんの描くパラパラマンガは、ただモノが動くだけではないし、明確なストーリーもない。しかし、見終わった後になにかぽかんと心に穴が空いたような気持ちにさせられる不思議な世界観を持つ。今回は家をテーマにして「パラパラハウス」という新しい世界が展開された。

左上から「窓の読書」「階段の家」「ドアの波紋」「おふろの算数」「あかりをおとす」の5種類。(各840円税込)





これはその中のひとつ「階段の家」だが、当たり前だが、この1ページを見てもなんのことやらわからない。ぜひショップ等でパラパラめくってパラパラマンガの世界を楽しんでほしい。


その他鈴木さんが描いた夢が広がるクリアファイルやポストカード等全部で6アイテムがラインナップされた、今後も商品は増えていくそうだ。

ユーモアと遊び心に溢れる「鈴木康広×福永紙工」のプロダクト。鈴木さんの豊かな発想にはいつも驚かされるが、その夢を実現させた福永紙工のチャレンジにも期待したい。


(取材/上條桂子)